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DATE: 2008/11/24(月)   CATEGORY: 未分類
ビジネスシーンに特化したノート「ニーモシネ」誕生の秘密
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 「大切なことを、自分の代わりに覚えておいてもらう」。そんなコンセプトから生まれたノートが、1年間で35万冊と売れている。マルマンが販売するビジネスパーソン向けノートシリーズ「Mnemosyne」だ。これで「ニーモシネ」と読む。

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 製品名の由来は、ギリシャ神話に登場する記憶の女神、「Mnemosyne(ムネモシュネ)」から。「ムネモシュネでは読めないし、覚えてもらえないと思って。あえて独自の読み方にしたけれど、ニーモシネでも読めない」。商品企画を担当する石川悟司さんは、マルマンフェア 2008の会場で笑いながらそう話した。

●“引き算”の魅力に目を向ける消費者が増えた

 4年前に新たなノートブランドの商品企画に携わったとき、石川さんの所属する商品企画チームは、ノート市場に対してある懸念を抱いていた。

 1つは、世の中のペーパーレス化の流れ。PCの普及などによって、「デジタルは便利で新しくて速い」、アナログは「不便で古くて遅い」という価値観が広まりつつあった。

 もう1つは、消費者が「感性的な価値」を重視するようになってきているということ。それまでは価格が安かったり多機能であったりすれば売れたものが、売れなくなってきていた。

 それよりもむしろ、「デザイン的な価値や、そのブランドの持つ歴史的背景、多機能ではなく機能をぎりぎりまで絞った“引き算”の魅力といった部分に目を向ける消費者が増えていると感じた」(石川さん)。ヘミングウェイやゴッホが愛用したとされる高級ノート「MOLESKINE」や、シンプルながら洗練されたデザインで使い勝手のいい「ロディア」のノートが売れているところに、それが表れている。

 こうした背景がある中で、なおビジネスシーンで活躍できるノートとはどういうものなのか。ビジネス文書のデジタル化が進む中で、手書きの価値とはどこにあるのか。ノートを使う場所、時刻、用途を想定して、商品に求められる要素を絞り切った結果、たどり着いた結論は「ビジネスシーンで生まれる“アイデアを書きとめる”ことに特化したノート」だった。

●書いて快感を覚える紙

 ビジネスの現場では、いつどこで斬新なアイデアを思いつくか分からない。社外で移動中に、いつでも取り出してアイデアを残せるメモ帳として、ニーモシネシリーズの第1弾「ROOTS」を発売した。手のひらにすっぽりとおさまるA7変形サイズの縦とじリングノートだ。表紙にはしなやかな感触のPP(ポリプロピレン)素材を採用。ポケットから取り出しやすく、持ちやすいように角を丸めた。項目を立ててメモできるように、区切りの罫線も入れた。

 工夫した点はそれだけではない。「携帯電話やPCに慣れている若い世代に、紙を使うことを便利に感じてもらうためには、まず書くことを習慣にしてもらわなければいけない」。書く習慣をつけてもらうために、ノートの特徴に合わせて紙を使い分けた。

 マルマンがノートに使っている紙の厚さは、通常1平方メートルあたりの重さが68/75/80/96.4グラムの4種類。ROOTSは、持ち歩いて使うメモ帳として、68グラムの最も薄い紙を採用した。

 続いて発売したA5サイズの「INSPIRATION」やA4サイズの「IMAGINATION」は、書くときの手応えや快感を感じてもらうために、「最も書き味がいい」という80グラムの紙を採用。単語帳として使える「Word Cards」は、裏が透けて答えが見えてはいけないという理由から、例外的に画用紙を採用している。

 「紙にペンで書くことの気持ちよさを、手に残る感覚として記憶してもらいたい」

●アイデア出しには横長ノート、ミーティングには縦長ノート。なぜなら……

 ニーモシネは、A7変形サイズの「ROOTS」、A5サイズの「INSPIRATION」、A4サイズの「IMAGINATION」をそろえている。「学生時代の延長で、なんとなくB5やセミB5ノートを買う人は多い。でも、ビジネスパーソンには、企画書サイズならA4、携帯性ならA5サイズが適しているのでは?」。マルマンは、これら各サイズのノートを組み合わせた使い方を提案している。

 持ち歩くメモ帳であるROOTSには、移動中にぱっと思い浮かんだアイデアを書く。整理して書くというよりは、沸いてくるアイデアをひたすら記していくツールで、企画書などまとまったアイデアになる前の、まさに「ルーツ」というわけだ。

 ROOTSに書いたアイデアをまとめるのは、A5サイズの「INSPIRATION」とA4サイズの「IMAGINATION」。どちらも上とじの横長リングノートだ。「どうして横長なんですか?」という質問に石川さんは、「これらは、講義を受けながら取るメモ帳だったり、ミーティングの議事録を取ったりするようなノートではないから」と答えた。

 INSPIRATIONやIMAGINATIONは、ROOTSで浮かんだアイデアを広げて、形にしていくためのノート。「例えば、いくつかのアイデアやデザインを、机の上に並べて比較するときは、縦でなく横に並べる人が多い。それぞれのアイデアを比較するときに、まずは優劣をつけずに並べたいのでは。マインドマップなどを書くときにも、縦に伸ばしていく人よりも横に伸ばしていく人の方が多いように思う」

 確かに、ブレインストーミングの際に横長のホワイトボードを使うのに慣れている人も多いから、横長の形というのは、アイデアを広げていきやすいのかもしれない。

●受動的なノートと能動的なノートを使い分ける

 ノートに何かを書くという行為には2種類ある、と石川さんは言う。1つは受動的なノート。ミーティングの内容を議事録としてまとめたり、授業の内容を丸写しにしたようなノートのことで、外から与えられた情報を書き写すための行為だ。

 一方、ブレストや企画書作成といったアイデア出しの側面が強いのは、能動的なノート。こちらは、与えられた情報を書くのではなく、自分の内から出てきたものを書き記すための行為である。

 「受動的なノートは、情報が与えられた順番通りに、上から下へ縦に広げていくのが書きやすいし、皆それに慣れている。逆に、能動的なノートの場合は、発想を横に広げていくほうが、紙面を最大限使いきれると思う」。実際に、ニーモシネシリーズとして販売しているミーティング用ノートは、横とじの縦長ノートになっている。

●ミシン目付きノート、重要なのは「切り取った後」

 単語帳などの特別な仕様のものを除けば、ニーモシネシリーズのノートには、いずれも切り取りのためのミシン目が付いている。ロディアやMOLESKINEの一部のページなど、ミシン目付きノートは少なくないが、ニーモシネは「ノートが切り取られた後の動きを考えた」という。

 A4サイズのIMAGINATIONは、実はA4サイズよりも少し大きい。ミシン目に沿って切り取った後の用紙が、ぴったり210×297ミリのA4サイズになるように作ってあるのだ。「書類と一緒に持ち歩くときなどに、縦横がぴったり合わないと気持ち悪い。日本人にはけっこうそういうところがある」

 切り取ったあとにファイリングしやすいように、上部には2穴パンチを合わせる中心点に印を入れた。タイトルや日付欄を多めに取り、ファイリングしてからも見直しやすいように配慮している。

 ただし、省スペース化が叫ばれているこれからのオフィスでは、ファイリングしても、それを置く場所がなくなるかもしれない。そこで、石川さんも実際に卓上ドキュメントスキャナなどを使って、雑記やメモ書きをデジタルデータ化しているという。

 「ニーモシネを1冊のノートとしてではなく、1枚の紙の集合として考えてみると、書き終わった後に行きつく先は、ノートの中ではなくPCの中なのかもしれない、と思えて。A4サイズだと、スキャンしてもほかの書類と同じ大きさになって見た目もいい」

 2004年に2種類から始まったニーモシネシリーズは、現在20種類までラインアップが拡大した。2009年3月には、専用ホルダー付きのノートパッド「ニーモシネ PROJECT」も登場予定だ。

 「ニーモシネは、ある程度特殊な使い方を提案しているノート」。表紙を開いた扉部分には、便利な使い方を示した黄色いインフォーメーションページを収録している。

 「この説明ページが親切だと考える人もいれば、うるさく感じる人もいる。このページがなくても、見ただけで使いやすさが伝わるようなデザインにしていくのが、これからのニーモシネの進化の方向だと考えている」

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この話はちょっと驚きです。





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